「ミラブルプラスと他のシャワーは何が違う?」
「価格に見合った価値があるか不安・・・」
顔に書いたマジックをシャワーで洗い落とす。強烈なCMで話題となったのがミラブルプラス(plus)です。販売元の(株)サイエンスは、ファインバブル専業メーカーとして数々の特許を取得。専門性の高い企業で開発されたミラブルは、シャワーヘッドでは類を見ない大ヒットとなりました。
でも、いざ買うとなると勇気がいる価格。数千円の買い物とは訳が違う。そして、誰もが満足できるシャワーヘッドともまた違う。高機能なシャワーヘッドは良い意味でクセ者なので、合う合わないが出やすいです。だから注文ボタンを押す前に、よく検討しましょう。
そんな検討材料の1つとなるよう、ミラブルプラスをレビューしていきます。
ミラブルプラスと普通のシャワーヘッドとの違い
https://i-feel-science.com/ultrafinemist-mirable/
一般的なシャワーヘッドとミラブルプラスの違いは、「ファインバブルの生成」です。
ファインバブルとは極小の気泡(0.1mm未満)のことで、マイクロバブルとウルトラファインバブルの2種類があります。
| マイクロ バブル | 直径0.001mm~0.1mmの微細な気泡 汚れに吸着し浮上させて洗浄 |
| ウルトラ ファイン バブル | 直径0.001mm未満の超微細な気泡 汚れに付着し剥がす。洗浄には水流が必要 |
ファインバブルは多様な作用をもつため、様々な分野で応用されています。
詳細:ファインバブル産業会「ファインバブルの作用と活用」(外部サイト)
シャワーヘッドでよく訴求されるのは、洗浄力アップ、節水効果、うるおい、あたため効果。特に洗浄力とその副次的効果(肌の美容や頭皮のニオイ軽減など)が注目されます。
ミラブルはウルトラファインバブルを生成できる。
ウルトラファインバブルは自然発生しません。これが決定的な違い。
ちなみに、(株)サイエンスはウルトラファインバブルを安定して発生させる構造で特許を取得しています。
ミラブルplusレビュー

取付方法は簡単。今まで使っていたシャワーヘッドをホースから外して、ミラブルに付け替えるだけ。ホースとシャワーヘッドが一体化しているタイプには取り付けできません。
注意点はシャワーホースのネジ。ミラブルのネジはG½という規格なので、シャワーホース側もG½でなければいけません。異なる場合はG½のアダプターを付ければ取り付けられます。
※ミラブルzero以降の機種はアダプター同梱です
- G½のメーカー
TOTO/LIXIL/SANEI/KAKUDAI/GROHEなど - G½以外のメーカー
KVK/MYM/ノーリツ/リンナイなど
3タイプの水流が使える
水流のモードは2種類+1です。
- ストレート
- ミスト
- ストレート&ミスト混合
- ミスト
霧状のシャワー。肌に刺激を感じないので洗顔にぴったり。霧と空気に包まれる感覚が気持ちいい!ウルトラファインバブルが多いので洗浄力も抜群。水圧が弱いため、体全体のすすぎにはむいていない。 - ストレート
勢いのある水流。節水シャワーなのに勢いがあって使いやすい。頭皮に当てるとマッサージみたいで気持ちいい!顔以外のすすぎに使う。 - ミスト+ストレート
2つの水流を同時に出すことも可能。切り替えが無段階なので、ミスト強め、ストレート強めなど好みに合わせて調整できる。
切り替えはハンドルを回すだけ。カチッカチッと回すやつじゃなくて、無段階で調整できるタイプです。おかげで、ミストとストレートを両方出すこともできます。

ミラブルプラスの場合、ミスト単体で体全体をすすぐには水圧不足。かといってストレートだけではウルトラファインバブルの効果が弱い。両方の弱点をカバーできるのが同時出しです。
ミラブルゼロでは、ミストの水圧不足とストレートのウルトラファインバブルが改善されました。
ミストが気持ちいい

とても細かい霧状のミスト。上手く言い表せないけど、チリチリとした感覚が最高に気持ちいい。夏の公園でよくやっているミストの中にいる感じ。水なんだけど水っぽくないフワフワした感触。
水の粒子が細かく肌に圧力を感じません。それと、ミストは温度が下がるので皮膚の薄い顔でも刺激にならない。ミスト洗顔だけでもミラブルプラスを買った甲斐がありました。
洗浄力の違いを感じる

「水道水は同じで洗浄力が上がるってそんなことある?」って思ってたけど、ある。これがファインバブルの能力とのこと。
小難しい専門的な内容は理解できませんが、磁石に例えるとファインバブルがマイナスで、汚れ(皮脂、古い角質、メイク汚れなど)がプラス。ファインバブルが汚れに付着して剥がす。それを水で洗い流すという仕組み。
たしかにサッパリするんです。汚れが落ちたのか、今まで洗剤のすすぎ残しがあったのか、その両方なのかは分かりません。お風呂上がりの肌のさらさら感とすべすべ感が上がってる。ファインバブルすごいです。

ウルトラファインバブルにはうるおい効果もあるそうですが、それはあまり感じていません。カサカサレベルが高過ぎるのかな。
髪と頭皮がさっぱりする

洗髪にはストレート水流を使っていて、髪と頭皮がさっぱりして清々しい。
フック掛けだとパッとしないけれど、手持ちで頭皮に近づけるとめちゃくちゃ爽快になります。
ストレートが出る吐水穴は中央に集中しているので、出だしの密度が高いんです。遠ざかるほどお湯が広がって間隔ができてしまうので、頭皮に近づけて滑らすようにすすぐのがマイベスト。
この洗い方にすると、シャンプーのすすぎが抜群に良くなるし、皮脂残りもかなり落とせます。そして何より気持ちいい。爽快。
気持ちよさに任せて必要以上にやってしまうので、逆に乾燥させてしまうこともあります。やりすぎ注意。自制心が必要。
塩素は減らす方がいいと実感した

日本の水道水が安心して飲めるのは、適切に濃度管理された塩素さまさま。
だけど、シャワーから出るときはなるべく少ない方がいいということを身をもって体験しました。
塩素が減って感じたことは次の3つ。
- 謎のかゆみが減った
- お湯がなめらか
- 味が違う
肌のかゆみが減ったのはミラブルプラスを使い始めてから。若い頃は大丈夫だったけど、歳をとってから謎にかゆくなるときが増えてました。塩素だけが原因ではないかもしれないけど、かゆい頻度が激減しているから、少なからず塩素の影響があったのだと思います。
「お湯がなめらか」「味が違う」はオマケのようなもの。「塩素減ってるな、ヨシ!」と実感するための手段です。
この塩素を約80%低減するのがトルネードスティック。中身は「亜硫酸カルシウム」。浄水器でも使われる塩素を減らす成分です。消耗品なので1~3か月で交換しないといけないのがネック。塩素低減に興味がなければ、外してしまってもOK。
節水効果はあるけど実測できない
ミラブルプラスのカタログによると節水率は約50%。ストレート水流1、ミスト水流2の割合で使った場合。実際はストレート水流の方を多く使うのであてになりません。水圧によっても変わりますが、ストレート水流だけ使ったとすれば、節水率約25%が参考値です。
自宅の浴室だけの使用水量を測定できればいいけれど、我が家にはそんな機能がありません。シャワー以外で使う水の量も月によって変わるから、どれくらい節水できているのかは正直不明。
でも、ミストは測定しなくても明らかに吐水量は少ないし、ストレートは吐水穴が少ないので、節水効果があることは間違いない。連動してガス代も多少安くなっていると思います。
ミラブルがよく考えられていると思うのは、節水しても水圧が落ちないところ。空気と一緒に水を出す仕組みで、水の勢いが落ちないように工夫されています。だから、普通のシャワーより使用時間が長くなったということもありません。
ミラブルプラスで気になったこと

値段が高いとかトルネードスティックを買うのが面倒とかは置いといて、使用中で気になったのは意外にもお気に入りのミスト。ミスト大好きだけど、ちゃんと報告しておかねば。
- ミストに全身をすすげるだけの勢いがほしい
- ミストで始めるとなかなかお湯にならない
- 冷水と温水が交互に出た
優しすぎて押しが弱い
ミラブルプラスのミストは、肌あたりが優しくて気持ちいいけれど、優しすぎるのも問題。体の泡を洗い流すだけのパワーがない。肌に近づければそれなりに流せるけど、体全体でやるには面倒すぎる。
この問題の解決法は見つかりません。ストレートに変えるかストレート&ミスト混合にするという手もあるけれど、ちょっと違う。ミストで全身やりたいのです。
結局、次に発売されたミラブルzeroで改善されることとなります。
なかなか始まらないミスト
いきなりミストにすると、なかなかお湯が出てきません。節水効果で吐水量が少ないからか、お湯にたどりつくのが遅い。またはガスの着火が遅い。この問題は、1度ストレート水流でお湯を出してからミストにすれば解決します。
冷水と温水が交互に。でも整わない
理由はよく分かりませんが、ミスト使用時に冷水と温水が交互に出る現象が起きました。サウナだったら整うのかもしれないけど、ミラブルでは整わない。
これはシャワーの給湯温度を上げるだけで解決しました。給湯器次第かもしれないけど。
ミラブルプラスレビューまとめ
オーバーかもしれないけど、ミラブルプラスを買ってから日常生活に少し刺激があったと思います。美容がどうのではなくて、ミストが気持ちいいという喜び。
シャワーなんてエチケットのための儀式。正直つまらないし面倒。でもその中にちょっとした楽しみが見つかった。快楽かもしれません。
ウルトラファインバブルが~とか、節水が~とかを語る方がレビューとして役に立つかもしれないけれど、「ミストが気持ちいい」が1番印象に残りました。




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